透析百科 [保管庫]

29.3 ベッド兼用車いす

1. 「ベッド兼用車いす」の機能と構造

「ベッド兼用車いす」は、高齢化や合併症が原因で歩行が困難となった透析患者に対応すべく開発された。

「ベッド兼用車いす」は背当てを立てると、通常よりも背の高い車椅子として機能し、背当てを倒すと透析ベッドとして使用できる(図1)。透析ベッドとして使用する際には、側面に穿刺台を取り付け、その上にシャント肢を置く(図2)。透析中に血圧が低下した際には、頭部を含む上半身を下げられるようになっている。

「ベッド兼用車いす」は、車椅子として使用する際に背当ての長さが通常よりも45 cm高く、透析ベッドとして使用する場合に横幅が通常の透析ベッドよりも20 cm狭い。

図 1

図 2

 

2.「ベッド兼用車いす」の利用法

「ベッド兼用車いす」専用のコンソールを設け、その横からは通常の透析ベッドを取り除いておく。

歩行が困難となった透析患者を透析室に移動させる際には、「ベッド兼用車いす」の背当てを立てて車椅子とし、これに患者を乗せる。「ベッド兼用車いす」が「ベッド兼用車いす」専用のコンソールまで来たところで、患者が乗ったままで背もたれを倒して透析ベッドとする。その後、「ベッド兼用車いす」の側面に穿刺台を取り付け、その上にシャント肢を置かせて穿刺を行う。

透析後の抜針・止血が終了したら、背もたれを立てて車椅子とし、「ベッド兼用車いす」ごと患者を透析室から移動させる。

「ベッド兼用車いす」は、日機装東北医工株式会社が受注した後に天龍工業が製造し、日機装東北医工株式会社(宮城県仙台市青葉区錦町1-10-11 新平和ビル8F)が販売している。