透析百科 [保管庫]

25.2 火災

1. 火災そのものに対する対応

火災発見者は、大声で火災が発生したこと、その出火場所を周囲に知らせる。火災発見者あるいは近くにいる者の中で、適切な者3〜4人が初期消火および廊下などに置かれている消火作業や避難の妨げになる物の片づけを行う(通常、臨床工学技士が適している)。初期消火にあたった者は、同時に消火不能の可能性があるか否かを周囲の者を介して予め決めておいた指揮系統におけるリーダーに伝える。さらに、近くにいる他の者のうちのひとりが、119番に通報する。


2. 各スタッフの役割

リーダーは、「消火不能である可能性がある」と報告された場合には、各スタッフに予め決めておいた役割(患者への状況説明、透析の緊急終了、透析の緊急終了を終えた患者の避難誘導)を実行するように指示する。


3. 透析の緊急終了と患者の避難

透析の緊急終了は、血液ポンプを止め、除水を停止し、穿刺針より00 cm程度離れた位置で動脈側血液回路と静脈側血液回路をそれぞれ2本の鉗子でクランプし、2本の鉗子の間で血液回路を切断して患者を透析装置から切り離す。その後、鉗子を写真に示すように患者に持たせた上で、患者の避難を誘導する。抜針は、患者を安全な場所に避難させ、落ち着いてから行う。

緊急終了を終え、手が空いたスタッフの中のひとりは、安全な場所へ避難した患者名を記録し、その数を逐次リーダーに報告する。緊急終了を終え、手が空いた残りのスタッフは、順次、患者の避難誘導に加わる。