透析百科 [保管庫]

13.5  穿刺を失敗した後の穿刺針の抜去と再穿刺

1.穿刺を失敗したため、穿刺針を抜去する場合には、まず駆血帯をゆるめる。

2.穿刺針の皮膚上の刺入点と血管壁上の刺入点との間には少なくとも数ミリ程度のずれが存在するので、止血に際しては皮膚上の刺入点と血管壁上の刺入点の両方を同時に圧迫する。

3.血管壁上の刺入点を圧迫止血しようとする場合には、血管直上の皮膚に指を当て、指に血管の拍動が感じられる程度の強さでシャント血管上の刺入点を圧迫する。指に血管の拍動が感じられない程に強く血管を圧迫すると、しばしばシャント血管の閉塞がおこる。左右に転がるように逃げる血管では、圧迫している皮膚の直下にシャント血管があるか否か常に注意する。

4.シャント血管内圧の強い例では、穿刺部の末梢側(吻合部寄り)でもシャント血管を圧迫し、穿刺針の刺入点におけるシャント血管内圧を低下させる。

5.止血操作中に血腫が大きくなるようなら、圧迫部位が不適切である。

6.再穿刺は、完全に止血を行った後に可能な限り離れた部位で行う。

7.血腫の近くでシャント血管を再穿刺する場合には、指で血腫を押しやり血管を見やすくしてから穿刺を行う。