14.5 人工血管を用いたブラッドアクセスに伴う腫脹
人工血管の移植により作成したブラッドアクセスでは、血流量が過大となることが多い。一方、人工血管の移植により作成したブラッドアクセスでは、その中枢側の自己血管に狭窄や閉塞を生じやすい。したがって、人工血管の移植により作成したブラッドアクセスでは、人工血管の中枢側の自己血管から分枝している静脈に動脈血が流れ込み、末梢が腫脹することがある。人工血管の中枢側の自己血管にある狭窄が高度であったり、自己血管が閉塞している場合には、シャントを閉鎖すべきである。このような例では、吻合口近くで人工血管の縫縮を試みても、ほとんどの場合、減圧はできない。
前腕の腫脹の例 |
人工血管を結紮後 |