24.5 不規則抗体
これまでに200種類を超える赤血球抗原が報告されている。しかし、現在の輸血ではABO式血液型とRh(D)のみを一致させて輸血を行っているにすぎない。 さて、今、患者が輸血しようとしているA、BあるいはRh(D)などの赤血球抗原ではない、ある赤血球抗原をもっていなかったと仮定するこの患者に対して、その抗原をもつ赤血球を輸血した場合、その抗原に対する抗体が産生される。このような抗体を不規則抗体と呼ぶ。不規則抗体は、妊娠中に胎児から母体に母親にはない赤血球抗原が入った結果、母体で産生されることもある。 不規則抗体には、IgGに属する温式抗体とIgMに属する冷式抗体がある。温式抗体は生体内で抗原と結合して溶血を起こすが、冷式抗体は37°Cでは抗原抗体反応を起こさない。そこで、不規則抗体スクリーニングで温式抗体がみつかれば、対応する抗原をもっていない輸血用血液を準備しなければならない。冷式抗体は臨床的に問題とならないので、無視してもよい。 よくみられる不規則抗体には、抗D、抗E、抗E+c、抗Duffy、抗Lewis抗体などがある。
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抗原系
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抗体特異性
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冷式抗体
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温式抗体
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Rh
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C |
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○
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C+e |
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○
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E
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△
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○
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Lewis
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Lea
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△
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○
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Leb
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○
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△
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Lea+Leb
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○
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○
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Kidd
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Jka |
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○
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Jkb |
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○
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Duffy
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Fyb |
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○
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Diego
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Dia |
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○
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MN
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M
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○ |
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P
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P1
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○ |
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H
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H
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○ |
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I
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I
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○ |
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