透析百科 [保管庫]

24.3  慢性貧血に対する輸血

エリスロポエチン製剤の投与に反応せず、かつ鉄欠乏アルミニウム蓄積などの明らかな貧血の原因が見つからない場合には、赤血球の補給を目的に輸血を行う。このような場合、通常、血液製剤としては赤血球M.A.P.を用いる。輸血が頻回になると予想されるなら、副作用を防ぐために輸血ラインに白血球除去フィルター(器具)を繋いで輸血を行う。白血球除去フィルターを使用してもなお、副作用がみられる場合には、白血球除去フィルターを使用しつつ洗浄赤血球を輸血する。

輸血は、ヘマトクリット値が18%以下に低下したときに行う。ただし、老人や心疾患を有する患者では、ヘマトクリット値が22%以下に低下した時点で輸血を開始することもある。輸血量はできるだけ少なく(1〜2単位)、かつ輸血間隔はできるだけ延ばすよう心がける。1単位の輸血によるヘマトクリットの増加量は、次の式により推定する。

1単位の輸血によるヘマトクリットの増加量(%)= 125/[体重(kg)]

慢性貧血に対する輸血は、溢水高カリウム血症の出現をさけるため透析中にダイアライザー上流の血液回路から行う。