透析百科 [保管庫]

19.4  痔核

A. 分類
痔核は、肛門管の歯状線の口側に発生する内痔核、歯状線の下方に発生する外痔核、歯状線の口側と下方の両方に発生する混合痔核の3つに分類される。内痔核の主症状は出血および脱出であり、外痔核では疼痛を伴うことが多い。

それぞれの痔核の病期は、1期から4期に分けられる。1期は小さくて排便時に脱出しない時期、2期は排便時に脱出はするが自然に戻る時期、3期は自然には戻らなくなった時期、そして4期は排便時か否かにかわらず、常に脱出している病期である。3期以上は手術の適応となる。

 

B. 治療
日常生活での注意事項として、食物繊維の摂取量を増やすなどして便通を調整し、排便後の座浴による局所の清潔を保ち、座り仕事を避け、十分な睡眠をとる。座浴では、1回15分間1日2回程度、ぬるい湯の入った桶に肛門を浸す。薬物療法では、便通改善剤、消炎鎮痛剤および消炎酵素剤を投与する。便通改善剤は便秘が高度で便が固い場合に1日1〜2回の定期的な便通維持を目標に投与する。痔核に用いる経口薬(薬)は、抗炎症作用、毛細血管透過性抑制作用、静脈瘤内血液凝固促進作用などを有している。

痔核に用いる軟膏あるいは坐薬には、ステロイドを含有しているもの(薬)と非ステロイド性のもの(薬)がある。疼痛や出血などの症状が強い時期にはステロイドを含有しているもの用い、急性の症状がとれたら非ステロイド性のものに変更する。ステロイドを含有している軟膏や坐薬の長期連用は避ける。非ステロイド性軟膏あるいは坐薬の中には局所麻酔薬を含むもの(薬)がある。

なお、痔核からの繰り返す出血は、鉄欠乏性貧血の重要な原因のひとつである。