12.1 膜表面の改質を行っていない再生セルロース膜
膜表面の改質を行っていない再生セルロース膜は、他の膜に比較して、生体適合性に劣る。すなわち、白血球の一過性の減少、補体の活性化などを生じる。
再生セルロース膜では、概してβ2-ミクログロブリンに代表される低分子量蛋白の除去能が低い。しかしそれゆえに、再生セルロース膜では透析液側から血液側へのエンドトキシンの移行も少ない。最近、低分子量蛋白も効率よく除去できる再生セルロース膜が開発された[1]。
文献
1.西住篤泰、他:バイオレックス膜の臨床的性能評価. 腎と透析別冊(ハイパフォーマンスメンブレン '98): 70-73, 1998.