透析百科 [保管庫]

15.7  透析液の無菌化とエンドトキシンの除去

on-line HDF push/pull HDF に用いる透析液は、無菌化されエンドトキシンが除去されているものでなければならない。このような透析液を作成する水は予め逆浸透装置により処理する。逆浸透装置で処理された水で作製した透析液はヘモフィルターに供給する直前にエンドトキシン・カット・フィルターにより濾過する。エンドトキシン・カット・フィルターに用いられている膜には、疎水性ポリスルフォン(PS)膜、疎水性ポリエステルスルフォン膜(PES)、ポリエステル・ポリマー・アロイ(PEPA)膜がある。エンドトキシン・カット・フィルターには、とくにエンドトキシン吸着作用の強いPEPA膜フィルターとその他の膜から成るフィルターの2本を用いるのが望ましい。

九州HDF検討会の基準では、エンドトキシン・カット・フィルターにより濾過する前の透析液中のエンドトキシン値を10 EU/L未満、濾過した後の透析液中のエンドトキシン値を1.0 EU/L未満に保つべきであるとしている。また、九州HDF検討会では、エンドトキシン・カット・フィルターは3ヶ月に1回の頻度で交換するように推奨している。

別の項に、熊本中央病院における透析液清浄化法を記載する。

エンドトキシン・カット・フィルター


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