透析百科 [保管庫]

5.11 アルミニウム骨症の診断

血清アルミニウム濃度は必ずしも組織蓄積量を反映しない。組織蓄積は、メシル酸デフェロキサミンの負荷前後における血清アルミニウム濃度の上昇程度を基に判定する。すなわち、5mg/kgのメシル酸デフェロキサミンを150mlの5%ブドウ糖液に溶解し、透析終了前2時間で点滴静注する。その結果、透析終了時の血清アルミニウム濃度に比べて2日後の透析開始時の血清アルミニウム濃度が150μg/L以上高くなった場合にアルミニウムの組織沈着陽性とする(1993年EDTA勧告案)。確定診断は、骨生検によりアルミニウムの蓄積を証明する。

なお、メシル酸デフェロキサミン(薬)は、組織に沈着した3価の鉄をキレートする鉄排泄薬として用いられている。分子量は657である。メシル酸デフェロキサミンは、組織に沈着した3価のアルミニウムもよくキレートし、アルミニウム-デフェロキサミン複合体を形成して透析液中にアルミニウムを移動させる。