 透析中に発生する血圧低下には、透析中に徐々に、そしてついに症状を呈するほどにまで血圧が低下していくタイプのもの(緩徐な血圧低下)と、透析開始時より比較的安定していた血圧が、大量の発汗、嘔吐、意識障害などの激しい症状とともに突然に低下するタイプのもの(急激な血圧低下)とがある。急激な血圧低下は、酢酸(アセテート)透析液を使用していた頃にはよくみられたが、現在では希なタイプの血圧低下である。現在みられる血圧低下は、ほとんどすべて緩徐な血圧低下である。
透析中に発生する血圧低下には、透析中に徐々に、そしてついに症状を呈するほどにまで血圧が低下していくタイプのもの(緩徐な血圧低下)と、透析開始時より比較的安定していた血圧が、大量の発汗、嘔吐、意識障害などの激しい症状とともに突然に低下するタイプのもの(急激な血圧低下)とがある。急激な血圧低下は、酢酸(アセテート)透析液を使用していた頃にはよくみられたが、現在では希なタイプの血圧低下である。現在みられる血圧低下は、ほとんどすべて緩徐な血圧低下である。
                           
      透析中の血圧低下を防ぐには、
                              
      
     
      (1)                 
      透析間の塩分と水分の摂取を控えさせることにより体重の増加を低く抑え、透析中の必要除水量を少なくする 
              
      
      (2)透析時間を延長し、透析中の必要除水量を少なくする 
              
      
      (3)                     
      ドライウェイトが低すぎないか検討する 
              
      
      (4)                            
透析前の降圧剤の投与を止める 
              
      
      (5)                            
透析中の食事摂取を控えさせる 
              
      
      (6)                            
薬物療法として、透析開始前に塩酸ミドドリン、メチル硫酸アメジニウム10                                  
mg あるいはドロキシドパ200                                  
mg 
      を服用させる。ドロキシドパは塩酸ミドドリンやメチル硫酸アメニジウムよりも作用時間が長く、透析後の起立性低血圧や活力の低下に対しても効果が認められる。
           
      
      
                 
      (7)カフェイン 300 mg を急速な血圧低下の生じやすい透析後半に投与する。
                             
      
     
      
     
      (8) 透析後半に50%ブドウ糖液100       
      ml のをダイアライザーの静脈側から持続注入する(高張ブドウ糖液持続注入療法