透析百科 [保管庫]

9.3  とくに、透析終了後の起立性低血圧に対する対策

透析終了後に高度の起立性低血圧を生じる患者には、透析が終了してもなおしばらく臥位を保たせる。また、透析終了操作時に100〜200mgのカフェインを経口投与すると、しばしば透析終了後における起立性低血圧を軽減させることができる。ただし、カフェインは腎排泄性なので、透析終了後長く体内に貯留する。したがって、下肢の血行が極めて不良な糖尿病患者にはカフェインの投与を控えるのが安全である。また、虚血性心疾患や不整脈に対してカフェインはこれを増悪させることがあるので、このような合併症を有する患者ではカフェインの投与は慎重でなければならない。

透析前にドロキシドパ(薬)300mgを投与すると、透析中の血圧低下だけでなく、透析後の起立性低血圧や活力の低下も軽減させることができる。


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