透析百科 [保管庫]

10.15  高血圧治療薬(α・β遮断剤)

α・β遮断剤では、β遮断剤に比べて血圧低下の代償作用としての末梢血管収縮の程度が軽い。したがって、糖尿病などの末梢循環障害の認められる疾患にはα・β遮断剤が適している。ただし、末梢血管を拡張させる作用を有していることから、α・β遮断剤ではβ遮断剤に比べて起立性低血圧の頻度が高い。 

通常使用されるα・β遮断剤は塩酸ラベタロール、カルベジロール、塩酸アロチノロール、塩酸アモスラロールである。カルベジロールでは透析患者でも減量の必要がない。 

α・β遮断剤もβ遮断剤と同様に、低血糖症状を隠蔽する傾向があるので、インスリンを使用している糖尿病患者では注意が必要である。 

 

塩酸ラベタロール
            labetalol hydrochloride

   アスクール錠50mg・100mg 
            (東和)
    トランデート 
        (グラクソ・武田)



カルベジロール
            carvedilol

    アーチスト錠:10・20mg
        (第一製薬)



塩酸アロチノロール

     アルマール(住友)


塩酸アモスラロール

     ローガン(アステラス)


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