11.8 心胸郭比と死亡のリクス
日本透析医学会統計調査による、血液透析患者を対象におこなった調査によると、心胸郭比が50%以上では、心胸郭比が大きくなればなるほど死亡のリスクが増大する〔1〕。したがって、心胸郭比を50%未満に保つように努めることが大切である。
しかし、心不全のある患者では、十分な除水をおこなう前に血圧が低下する傾向がある。そこでこれらの患者では、心胸郭比を50%未満に保つことが困難な場合が少なくない。
文献
1.日本透析医学会統計調査委員会:わが国の慢性透析療法の現況(1996年12月31日現在) pp.457,日本透析医学会, 1997