18.7 C型肝炎の自然経過
C型肝炎ウィルス(HCV)の感染症例には、病変の進行がなく良性の経過をたどるものもあるが、進行性して肝硬変、肝細胞癌へ進展するものも多い。図1はインターフェロン療法を受けていない腎機能が正常な患者におけるC型肝炎から肝硬変へ進行する率[1]、図2は同様の患者におけるC型肝炎から肝細胞癌へ進行する率[1]、図3はやはり同様の患者におけるC型肝硬変から肝細胞癌へ進行する率[2]を示す。
図1 C型肝炎から肝硬変、肝細胞癌に進行する比率 |
図2:肝硬変から肝細胞癌に進行する率 |
文献
1.池田健次:C型慢性肝炎の自然経過. メディコピア39,
ウイルス肝炎. p.113-119,協(株)和企画通信, 1999.
2.Ikeda K, et al.: A multivariate analysis of risk factors forhepatocellular
carcinogenesis: A prospective observation of 795 patients withviral and
alcoholic cirrhosis. Hepatology 18: 47-53, 1993.