透析百科 [保管庫]

18.6  C型肝炎

C型肝炎ウィルス(HCV)の感染が起こっても、多くの場合、ほとんど無症状である。ときに、感染時に倦怠感を認めるだけで、GOTやGPTなどのトランスアミナーゼの上昇も軽度である。HCV感染には一過性に終わるものもあるが、多くは持続性感染となって数十年にわたる長期の経過をたどる。持続性感染症例には、病変の進行がなく良性の経過をたどるものもあるが、進行性して肝硬変、肝細胞癌へ進展するものも多い。

HCV感染の有無を知るため手段には、HCV抗体の測定とHCV-RNAの測定(ウィルスそのものの直接測定)がある。HCVの感染後、HCV抗体が陽性になるまでに数週間から数ヶ月を要する。したがって、感染後の急性肝炎時にHCV抗体の検出の有無を持ってC型肝炎の診断をおこなうことはできない。C型肝炎の早期診断のためには、HCV-RNAの測定をおこなう。なお、透析スタッフの針刺し事故などへの対応については別の項で述べる。

HCV感染後の自然経過