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22.10  潰瘍を有するすべての糖尿病性足病変に共通の治療

1. 創部に体重をかけないことが重要である。必要に応じて保護パッド、特殊中敷き、松葉杖や車椅子を利用し、またベッド上安静を行わせる。

2. 血糖のコントロール状態を見なおし、栄養状態の改善に努める。

3. 潰瘍部とその周辺の皮膚を保護し、潰瘍部の感染を予防し、かつ潰瘍部の湿潤環境を保持する。

4. 虚血性足病変では、血流の改善を試みる。しかし、バイパス術や経皮的血管形成術(PTA)などの外科的治療は無効であることが多い。内科的にはベラプロストナトリウム(薬)などの経口用プロスタグランディンI2製剤、シロスタゾール(薬)やリマプロストアルファデクス(薬)などの経口用プロスタグランディンE製剤、アルプロスタジル(薬)などのプロスタグランディンE1の脂肪乳剤、塩酸サルポグレラート(薬)などの経口用5-HT2遮断薬、塩酸チクロピジン(薬)などの抗血小板剤、脂質低下作用を有するイサコペント酸エチル(薬)、選択的抗トロンビン薬であるアルガトロバン(薬)、脱線維素原酵素であるバトロキソビン(薬)などが投与される。しかし、これらの薬剤の投与によっても著明な潰瘍の治癒はまれである。アルプロスタジルは、40〜60μgを生食100 mlに溶解して1〜2時間かけて1日1〜2回点滴静注する。アルガトロバンについては10 mgを5%ブドウ糖液100mlに溶解して2〜3時間かけ、1日2回点滴静注する。

なお、糖尿病性足病変に伴う潰瘍の治療については、別のページで述べる。