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22.8  虚血性足病変

糖尿病性足病変には、閉塞性動脈硬化症による虚血型、糖尿病性神経障害による神経障害性および両者の混合型がある。それぞれの頻度は、おおよそ6:1:3である。そこで糖尿病性足病変を診た場合、これが虚血性か、それとも神経障害性か明らかにしておく必要がある。虚血性因子の関与を確認するためには、下肢の血流障害の程度を評価する。

下肢の血流障害の程度を評価するためには、まず問診で間欠性跛行の有無を確認し、下肢におけるチアノーゼの有無をチェックし、皮膚温を測定し、かつ足背動脈と後脛骨動脈の拍動の触知を試みる。下肢の動脈拍動に減弱あるいは消失が認められた場合には、足関節直上にマンシェットを巻き、超音波ドップラー法により下肢の血圧を測定する。
このようにして測定した下肢血圧と上肢血圧の比(API)が0.9以下であったら下肢の血流障害を疑う。APIが0.75以下では、患者は間欠性跛行を呈し、0.3以下では安静時疼痛を訴え、さらに低いと潰瘍や壊死を生じるようになる。ただし、血管壁の石灰化が著しい場合には、下肢に血流障害があってもAPIは高い値を維持することに注意しなければならない。

なお、虚血性足病変を含む糖尿病性足病変の治療については、別のページで述べる。