透析百科 [保管庫]

22.12  糖尿病性足病変の予防

A.日常生活に関する指導

1.本人および/あるいは家族に、毎日、足と足趾間部に水疱や傷がないか確認させる。足に水疱や傷を発見したら、必ず医師に診せるよう指導する。透析センターでもスタッフが毎透析中に足をよく観察する。

2.自宅で、毎日、石鹸で足を洗い、木綿のタオルの上から軽く叩くようにして拭く。その後、完全に乾燥させてから、尿素軟膏(薬)やサリチル酸ワセリン軟膏(薬)などの保湿性軟膏を塗る。

3.通気の良い、木綿かウールの靴下を着用させ、毎日履き替えさせる。

4.足の感覚が鈍くなっていることを確認・理解させ、入浴時には湯の温度を確認してから入るように指導する。

5.湯たんぽ、アンカ、こたつ、電気毛布の使用を禁止する。

6.足の皮膚温、足の動脈拍動をチェックする習慣をつけさせる。

7.禁煙させる。

8.陥入爪を予防するためには、角ができないように爪先の湾曲と同じ形に爪を切る。患者に知覚鈍磨があったり視力が低下しているようなら、医療サイドで爪を切ってあげる方が無難である。

 

B.胼胝(たこ)の手入れ

1.胼胝の処置は、患者自身が行うのではなく、医療サイドで行う。スピール膏を小さく切って胼胝の上に塗布し、周囲をドーナツ型に切ったスポンジで囲み、絆創膏で固定する。これにより柔らかくなった胼胝の部分をクーパーで少しずつ削る。

2.皮膚の乾燥や角化を防ぐため、尿素軟膏(薬)やサリチル酸ワセリン軟膏(薬)などの保湿性軟膏を毎日塗る。

 

C.外傷の予防

1.足にフィットした靴を着用する。決してきつい靴を履いてはならない。靴の選択にあたっては、下肢のつま先を結んだ線と靴の先端との距離が10〜15 mm 程度となるゆるめのものを選ぶ。

2.靴を履くたびに、靴の中に異物がないか確認させる。

3.裸足で外を歩かないように指導する。