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5.8  副甲状腺摘出術(PTX)の適応

富永らの基準によると[1]、下記の表の上段の3項をすべて満たし、かつ下段の内科的治療への抵抗性に関する項目のうちの1項でも満たせば副甲状腺摘出術が適応となる。


二次性副甲状腺機能亢進症の手術適応

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内科的治療に抵抗する高度に進行した二次性副甲状腺機能亢進症

1)PTH高値( インタクトPTH>500pg/ml

2)画像診断による上皮小体腫大の確認

3)骨X線写真上での線維性骨炎所見の存在または骨代謝マーカーでの骨回転亢進の確認 [骨シンチグラムでのbone/soft tissue ratio の亢進、骨型アルカリフォスファターゼの上昇、オステオカルシンの上昇(インタクト・オステオカルシン>150 ng/ml)]

以上1),2),3),の項目を同時に認め、かつ内科的治療に抵抗する症例

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内科的治療に抵抗性を示す基準

1)高カルシウム血症

2)異所性石灰化の進行

3)自覚症状(掻痒感、骨関節痛、筋力低下、イライラ感など)

4)高度な線維性骨炎(Jensenの分類のgrade4、5は絶対適応、grade3は少なくても適応)

5)コントロール不可能な高リン血症

6)calciphylaxis

7)骨量の進行的な減少

8)EPOに抵抗性の貧血

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文献

1.富永芳博:B-8. 骨代謝障害. 透析療法辞典 . p.294, 医学書院, 1999.