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8.6    第2世代セフェム系抗生物質(静注、筋注薬)

グラム陰性桿菌に対して第1世代より広域の抗菌スペクトラムを有しており、インフルエンザ菌、インドークター、セラチアなどにも有効である。セファマイシン系では、これらに加えて嫌気性菌に対しても有効な抗菌活性を示す。βラクタマーゼに対し安定であるが、緑膿菌には無効である。グラム陰性桿菌に対して抗菌力が増強されたぶん、グラム陽性球菌に対する抗菌力は第一世代に比し劣っている。セフロキシム(薬)以外のすべての薬物は、髄膜炎の治療には使用してはならない。投与量あるいは投与間隔の調整が必要である。

セファマンドール(薬)は、in vitro で大部分の腸内細菌やインフルエンザ菌に有効である。緑膿菌、バクテロイド菌には無効である。セファマンドールはMTT側鎖による毒性を生じることがある。

セフロキシムはセファマンドールと類似した抗菌スペクトラムをもち、インフルエンザ桿菌に対する抗菌作用が優れており、高齢者の肺炎で原因菌が不明の場合に第一選択薬となる。セフロキシムは髄液に十分に移行するので、感受性のある場合には髄膜炎の治療に有用である。しかし、髄膜炎には第3世代セフェム系抗生物質の方がより有効である。

セフォキシチン(薬)、セフメタゾール(薬)は、セファマイシン系に属し、βラクタマーゼの一部に抵抗する。多くのグラム陽性および陰性の好気性菌、バクテロイド菌を含む嫌気性菌、βラクタマ−ゼ産生淋菌に有効である。緑膿菌やエンテロバクター属の大部分には効果がない。



投与量
薬剤名 透析患者投与量 健常人投与量
セフロキシム 750mgを24hr 1日750〜1500mgを3分
セファマンドール 透析後に0.5〜1.0g 0.5〜1.5g を 4〜8hr毎
セフォキシチン 透析後に1.0g 1.0〜2.0g を 6〜8hr毎
セフメタゾール(CMZ) 1〜2g/day