透析百科 [保管庫]

7.9  ブラッドアクセス(内シャント、グラフト)の感染

内シャントやグラフトの感染では、アクセス部の発赤などにより感染が確認されることもあるが、感染があってもアクセス部に異常の認められないこともある。

ブラッドアクセスの感染が確認された場合には、ただちに抗菌剤を投与し、感染が収まるまではそのアクセスの使用を休止する。また抗菌剤に対する反応が悪い場合には、アクセス結紮やグラフトの除去を考慮する。アクセス部に外見上明らかな感染の兆候が認められない場合には抗菌剤を投与しつつアクセスを使用する。

抗菌剤としては、原因菌が明らかになるまでは、ブドウ球菌を想定して、経口的には第1世代セフェム系の経口抗生物質ニューキノロンなどを使用し、経静脈的には、第1世代セフェム系の経静脈投与抗生物質を投与する。


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