透析百科 [保管庫]

21.7  血清アルブミン濃度

血清アルブミン濃度は、%クレアチニン産生速度とともに蛋白栄養状態の優れた指標である。しかし、血清アルブミン濃度と%クレアチニン産生速度は、それぞれ異なる生体情報を示しているようである。透析患者における血清アルブミン濃度の標準値は、3.8〜4.5 g/dlである。

なお、透析患者においては、栄養状態の変化とは無関係に体内の溢水あるいは透析中の除水にともなう血液の希釈あるいは濃縮により、血清アルブミン濃度が変動することに気をつけなければならない。また、透析療法の開始後も尿排泄が認められ、かつ高度の蛋白尿が認められる症例(ネフローゼ症候群)やアルブミンを漏出する膜を用いてHDFなどの濾過型人工腎による治療をおこなっている症例でも、血清アルブミン濃度の低下することがある。後者の場合には、たとえ血清アルブミン濃度が低下するほどにはアルブミンが漏出していなくても、高脂血症は発現する。血清アルブミン濃度も高脂血症も出現しないアルブミン除去量の上限は、週3回、HDFをおこなう場合、1回治療あたり3.5 g程度である。

透析液のエンドトキシン濃度が高い場合には、透析液側から血液側へエンドトキシンが移行し、その結果、血清アルブミン濃度が低下すると報告されている[1,2]。

 

 

 

文献

1.      政金生人:ETフリー化を目指した透析液での臨床効果. 血液透析とエンドトキシン(竹沢真吾編): p49-61, 2002.

2.      宍戸寛治、他:透析液清浄化の長期効果. 腎と透析 別冊53(ハイパフォーマンスメンブレン’02): 16-20, 2002.